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旅行

飛行機(プロペラ機)がエンジントラブルで引き返した話。

先日、乗っていた飛行機が出発したにもかかわらず引き返すという、少し恐ろしい体験をしましたので、備忘録として綴っておこうと思います。

旅の目的地は愛媛県松山!

今回の旅の目的は、愛媛県の松山市に住んでいる友人に会いに行くというもの。

駅舎からの眺めが素敵なことで有名な「下灘駅」にも行こうと、ワクワクしながらプランを練っておりました。

移動時間で言うと私の住んでいる大阪からだと、ANAの飛行機に乗って空路約50分(伊丹空港〜松山空港)。

1時間もかからないのできっとあっという間のフライトになることでしょう。

サクッとたどり着ける快適な空の旅になる…という予定でした。

伊丹空港で友人と合流

今回は4歳になる息子と、さらに友人Mちゃんも一緒に愛媛まで行きます。

Mちゃんは海外在住で、夏休みの間だけ日本に一時帰国中。

息子がMちゃんと会うのは今回が初めてです。

スムーズに合流できて、もうこの時点で旅の半分は達成感があった(笑)

4歳の子供がいるといつ体調を崩すかわからないし、空港までトラブルなくたどり着けるのかといつも不安になりますが、今回は体調も万全で無事に当日を迎えたので、再会できた瞬間に心からほっとしました。

早めに合流できたので飛行機の出発時間まではかなり余裕があります。

愛媛で待ってくれている友人のために、お土産を一緒に選んだりしながらウロウロと空港内を散策。

レストランやカフェもたくさんあるし、空港って中にいるだけですごくワクワクします。

今思えばこの時が一番今回の旅のピークに楽しい時だったかもしれません(笑)

無事にお土産も購入できて、あとは搭乗ゲートで飛行機の出発を待つのみ。

息子とMちゃんはあっという間に打ち解けて、待合ロビーでものすごく楽しそうに会話して過ごしました。

「ママ!飛行機と写真撮って~!」と言ってきた息子をパチリ。

ものすごく嬉しそう(笑)

ミッキーの帽子にミッキーのTシャツ、さらにミッキーのバッグのフル装備。

今にもディズニーランドに飛び立ちそうなコーディネートですが、行き先はあくまでも愛媛県です(笑)

搭乗開始

大好きな飛行機を見ていたらあっという間に搭乗時刻がやってきました。

私たちが乗る飛行機とは別ですが、近くにスターウォーズデザインの飛行機も現れました。かっこいい~!

鮮やかな黄色の機体を横目に、優先搭乗から列はスイスイと進んでいき、私たちもスムーズに搭乗ゲートを通過完了。

いつもなら搭乗ゲートを通過するとパッセンジャーボーディングブリッジを歩いて機内に入るところですが…今回の飛行機は一味違います。

なんと今回は私も初めてのプロペラ機への搭乗であります。

機内に入る前に飛行場を歩いて階段を上っていくというレアなパターンでの搭乗。

こんなに小さなプロペラ機で愛媛まで飛んでいくのか!と少しドキドキ。

揺れなど感じやすくなるのかな~という心配も少しありますが、初めての体験でワクワクしています。

離陸&機内での遊び

ここまで、驚くほど何事もなく順調にやってきました。

無事機内で席につき、あとは出発するのを待つのみ。

愛媛で私たちの到着を待ってくれている友人とは、離陸する直前までスマホで連絡を取り合っておりました。

「今から出発するところ!予定通りの到着になりそうです!」

「了解!出口すぐの所で待ってるね!」

などというラリーを交わして、飛行機は無事に出発。

今回機内で配られた子供用のおもちゃは、スケッチブックでした。(普通のスケッチブックですが、表紙がANAのデザインになっています)

さっそくページをめくっては「にんじんを描きたい!」と言ってイラストを描き始めた息子。

色鉛筆を持って行ってたのでよかった。。。

こういう移動時には、ミニサイズの色鉛筆があると重宝しますね。

ここからしばらくはお絵描きクイズをしたり、オリジナル塗り絵を作ったりしながら機嫌よく遊んでくれました。

家で子供といるときはテレビを見たりYouTubeを見たりして過ごしがちですが、機内ではそういったエンタメ要素がほぼなく、これもまた新鮮。

フライト中は私も家事をする必要もないので、こういう時だからこそ息子とゆったりとすごすいい機会だったりしますね。

なんてことのない遊びでもすごく楽しそうにしている息子を見て、日頃から思いっきり遊びに向き合う時間をもっと増やさなければ!と改めて気づかされる、貴重な時間となりました。

…と、そうこうしているうちに、喉が渇いてきた私たち。

息子と一緒に「CAさんがもうすぐドリンクを配りにきてくれるかなぁ~?リンゴジュースをリクエストしよっか?」などと、これから始まるであろうドリンクサービスを期待してワクワクしながら息子と打ち合わせします。

…しかし、待てども待てどもドリンクサービスは始まりません。

それどころか、よく見るとシートベルト着用サインもずっとつきっぱなし。

離陸してからかれこれもう30分ほどたっていると思うけどいまだに状況変わらず。。。

トイレにも行きたいけど、まだウロウロと立ち歩いたりもできなさそうな雰囲気。

飛行機のエンジンにトラブルが発生

ひょっとしてこのまま目的地に到着するのか…?と思っていたその時、衝撃的な機内アナウンスが流れました。

「当機はエンジントラブルにより、片方のエンジンが停止しております。」

なんと、機長の説明によると飛行中に右側エンジンに不具合が発生して、プロペラが停止している状態なんだとか。。。

え?それって大丈夫なの?無事生きて帰れるの!?

周囲の乗客たちから一気にどよめきがありました。

さらにアナウンスは続きます。

「なお、片方のエンジンが停止しても飛行に問題はございませんのでご安心ください。」

…え?それって本当に?信じていいのね機長さん!?

一瞬で緊張感が高まり、完全に静まり返る機内。

まだ小さな息子が不安になってはいけないと思い、私は涼しい顔で冷静を装いながら、耳は全集中でアナウンスを聞くことに必死になっていました。

さらにここから追い打ちをかけるように機長のアナウンスが続きます。

次の一言で一気にざわつきました。

「ただいまより、伊丹空港に引き返します」

な、なんとーーーー!!!

もうてっきり愛媛に着くかどうかというところだと思っていたら、まさかの振り出しとなったのです。

これにはもうかなり衝撃です。

周りの乗客たちもこの後どうなるの!?というようなことを口々に発していますが、これ以上の情報はアナウンスされることなく、かなり混乱しています。

さすがに何かが起こったことを察知した息子がすかさず私に聞いてきました。

「ねぇママ、何かあったの?だいじょうぶ?」

今の状況をそのまま伝えてしまうととても怖がるような気がしたので、少し考えてこのように答えました。

「あのね、この飛行機のパイロットさんがね、道を間違えてしまったんだって!」

「だから、愛媛じゃなくて、もう一度大阪に戻ることになったんだって!」

どうか息子には恐怖を感じてほしくない…そして今回の出来事がトラウマになってほしくない一心で、私はなんとか明るくごまかしながら説明しました。パイロットさんごめんなさい。

すると息子は「なんだ~そっか!パイロットさん、道を間違えるなんておもしろーい!」とゲラゲラ笑って大喜び。

息子自身がなんてことないと信じ込みたかったがゆえの反応なのか、それとも本当に私の言葉を信じてくれての反応だったのかは定かではありませんが、なんとかごまかせて良かった…。。。

友人Mちゃんとは座席が離れていたのですが、振り返って顔を見るととても不安そうな顔をしていました…。

それからもしばらくドキドキして過ごしましたが、飛行機はゆっくりと飛行を続けています。

機内はパニックで騒然としているという感じではなく、静かに落ち着いているという感じです。

私は息子の体をぎゅっと抱きしめながら、無事に着陸することをひたすらに祈り続けていました。

途中、乱気流が発生しているところを通る時に機体がなかなか揺れて、この時は本当に怖かった。。。

普通でも揺れると怖いのに、エンジンが壊れている状況で大丈夫なのか?!と内心ビクビクでした。

幸いにもこの後は息子が寝てくれたので、心配ながらも少し落ち着いて過ごすことができました。

そしてゆっくりと飛行機は高度を下げていき、何度か旋回しながら向きを変えたりして飛んでいました。

ようやく地上が見えてきて、飛行機は無事着陸。

朝に発ったはずの伊丹空港へ再び舞い戻ってきたのでした(笑)

地に足(飛行機のタイヤ)がついた瞬間、ようやく安心して胸をなでおろしました。

いやぁ~、ここまでの緊張感と恐怖感は半端なかった。

もうしばらく飛行機(特にプロペラ機)には乗りたくないな…と思った出来事でした。

ちなみに着陸してから約1時間程はそのまま動けず、飛行機の中で閉じ込められるという状況でした。

どうやら滑走路の途中で停まったらしく、調整やらで対応が大変だったようです。

友人Mちゃんはこの間に気分が悪くなってしまい、すぐに飛行機を降りることができないのが本当に辛そうでした…。

着陸後の航空会社の対応

飛行機を降りてすぐ、ふと見渡すをANA職員の方々や空港関係者の方々が総出で、深々と頭を下げながら出迎えてくださいました。

通路を作って待っていてくださっていて「この度は本当に申し訳ございませんでした」と1人ずつに謝りながら挨拶してくださるので、間を通る時はなんだか逆に申し訳ないほどでした。

乗客は全員ロビーに案内され、案内があるまで椅子に座って待機するように促されます。

なんだかどっと疲れて、息子もぐったりです。

待っている間に冷たいお水が配られたのがありがたかった…。

この後は1人ずつ順番にANAの職員さんから声掛けがあり、体調面の確認と、振り替えについての案内がありました。(私たちは椅子に座ったまま、職員の方が順番に席まできて対応してくださるという感じでした)

今回私たちは愛媛に行きたかったのですが、この日のANAの他の愛媛行きの便は全て満席なんだそうな。

そしてどうやらJALへの振り替えもできないとのこと…。

これはかなり痛手です。

愛媛までの飛行機の移動手段がなくなるとすると、陸路での移動しかありません。

地上交通で移動する場合、航空会社から15,000円まで負担してもらえるという案内があったのですが…地上交通って、愛媛に着くのはいつになることやら。

1泊2日の旅行予定だったので滞在時間がかなり短くなってしまうことや、何よりもMちゃんの体調が悪くなってしまい、もう今日はこれ以上乗り物には乗れない…となってしまったこともあり、今回の愛媛行きは断念することに決めました。

行きのフライトがキャンセルになったので、帰りのフライトもキャンセルして、この場合は往復運賃が全額返金という対応となりました。(愛媛では友人の自宅に泊めてもらう予定だったため、ホテルのキャンセルはなし。)

返金対応に関して、その場で現金が動くことはなく、webからポチッとボタンを押すと簡単に払い戻し処理が行われました。

対応が素早すぎる主婦たち

愛媛旅行がキャンセルになったのは本当に本当に残念だったのですが、起こってしまった出来事なので仕方ありません。

とりあえずすぐに愛媛で待ってくれている友人に連絡して、飛行機がキャンセルになった旨を説明。

飛行機がなかなか到着しないのでトラブルに巻き込まれていることはもう伝わっていましたが、小さな子供たちを連れて空港で長い時間私たちのことを待ってくれていた友人には、本当に申し訳ない気持ちです。

テレビ電話で話して久々の再会の機会がなくなったことを惜しみながら、この日行くはずだった場所やレストランの予約キャンセルなどについて打ち合わせ。

当日キャンセルでお金が発生する所もあったのですが、飛行機の便名を言うと今回は免除してもらえたり、友人の素早い対応のおかげでなんとかなりました。

さらには事前に空港で購入していた友人への大阪土産も、Mちゃんと相談して空港のショップに返品しにいくことに(笑)こちらも便名を言うと素早く対応していただけました。

そんなこんなで今まできたルートを順番に巻き戻ししていっただけの一日になってしまいましたが、事故にならずに無事に帰ってこれただけでよしとします。

終わりよければ全てよし!

最後はせめてもの思い出作りにと、Mちゃんと3人で伊丹空港の展望デッキに飛行機を見に行きました。

肉体的にも精神的にもとっても疲れた一日でしたが、晴天とかっこいい飛行機の光景が眩しく最後に励ましてくれた気がします。

暑い夏の、一生忘れないであろう一日となりました。


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